ピート・モンドリアンのコンポジションとは?現在アートに絶大な影響を与えた理由
投稿日: 投稿者:MASAKO IKEDA
ピート・モンドリアンといえば、赤・青・黄の原色を配置したパズルのようなコンポジションという絵画で知られています。
現代アートやデザイン、ファッションに絶大な影響を与えたピート・モンドリアンのアート作品コンポジションの特徴を解説します。
ピート・モンドリアンとは?
ピート・モンドリアンは、1872年から1944年まで生きたオランダの画家です。
アムステルダム国立美術アカデミーで伝統的な美術教育を受けた後、パリにてキュビスムの影響を受けて抽象美術を提唱し、静物や樹木といった身近な主題を抽象化した作風を確立していきます。
その後ニューヨークに移り、幾何学的な形や線、原色のみで描くコンポジション作品シリーズ『ブロードウェイ・ブギウギ』などの革新的な作品で、アートマーケットの人気者になりました。
1944年ニューヨークにて、急性肺炎による合併症で71歳で亡くなりました。
コンポジションとは
1921年に確立したモンドリアンの代表作である、水平・垂直の直線と三原色から成る作風がコンポジションです。
ピート・モンドリアンは、従来の絵画のような空間や奥行きの効果を省くことで、純粋なリアリティと調和を実現することを目指し、絵画は平面でなくてはならないと考えました。
作品ごとの構図に試行錯誤を重ね、色むらやはみ出した部分が全くない厳密な線や色面を描きあげることに成功しました。
色も赤・青・黄の三色に限定されるようになっていきます。
黒色が使われることもありましたが、作品により三色全てを使うか、一色か二色のみが使われるようになり、コンポジションの題が付けられていきます。
赤・青・黄色のコンポジション
1930年に作成された赤・青・黄色のコンポジションは、三色が動きとエネルギーを連想させるように配置されています。
さらに黒い線と3色の長方形のグリッドを使用することで、絵画にバランスと調和の感覚を生み出しました。
現代美術の象徴的なシンボルとなっていて、20世紀で最も重要な絵画の1つと考えられています!
デザイン業界全般に影響を与えた作品
赤・青・黄色のコンポジションは、現代アートでさまざまなスタイルで流用されています。
イヴ・サンローランは、コンポジションのカラーブロックのデザインでAラインのドレス作り、世界的な大ブームとなり、モンドリアン・ルックとも呼ばれました!
他でもたくさんのファッションアイテムのデザインで使用されています。
広告では、コンポジションのシンプルなデザインを活かし、車や家具、室内装飾など多くの製品の宣伝に使用されています。
音楽アルバムのカバーデザインやステージデザインでも使われました。
さらに映画やテレビでは、セットや衣装デザインまで、さまざまな場面で見られます。
モンドリアンの赤・青・黄色のコンポジションは、デザイン業界全般に影響を与えていることは間違いのない事実です。
ピート・モンドリアンの名作に触れてみよう
現在デザインやアートに影響を与えたピート・モンドリアンの作品はどこかシンプルで洗練されていますが、躍動的なエネルギーを感じます。
レプリカとは違う自分で作り上げるアートで、ピート・モンドリアンの名作に触れる体験を。
ピート・モンドリアンの名作を忠実に再現し、特許を取得した世界初の仕掛けがあるパズルで、コンポジションの世界に入り込めるパズル。
両面パズルになっていて、ピート・モンドリアンの代表作『赤・青・黄のコンポジション』と『ブロードウェイ・ブギウギ』を作れます。
名作を自分の手で作り上げる満足感をぜひ味わってみてください。
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